ビーフジャーキー、おいしいですよね。
でも、お店で買うとなると、価格はそこそこ高いんですよね。
手ごろな価格のジャーキーは量が少ない、もしくは肉が薄くて味気ない…
「自分で作ったら、買うよりもコスパがいいんじゃないか?」
そんなことを思いつきました。
そして自家製ビーフジャーキー作りに目覚めたのが約4年前。
何度も作って自分なりのコツがわかってきたので、ご紹介します。
この記事を読むことで
お店で買うより味・コスパ共に申し分ないジャーキーを存分に楽しめます。
しっとりジャーキーも、超ドライなジャーキーも思いのまま。ぜひ最後までご覧ください。
ビーフジャーキー作りの流れ
始めに、ビーフジャーキー作りにおける大まかな「流れ」です。
- 買い出し
- 肉のスライス
- ソミュール液(漬け込み液)作り
- 漬け込み
- 塩抜き
- 水分抜き、1次乾燥
- スモーク(燻製)
- 2次乾燥(完全脱水)
以上の工程で、おいしいビーフジャーキーが出来上がります。
それぞれの工程についてこれから解説していきますが
「手間は多少かかるが、失敗は少ない。自作のジャーキーは格別。」
このことを覚えておきましょう!
AJIちゃんは、ビーフジャーキーを作るにあたり知識がゼロでした。試行錯誤を重ねる中で出会った「燻製職人・服部」さん。彼のホームページやインスタグラムを参考に現在の作り方に至っております。燻製職人・服部さんについては記事内でご紹介したいと思います。
自家製ビーフジャーキーのために準備するもの
ビーフジャーキーを自作するために、大きく分けて
- ジャーキー自体の材料(食品類)
- 燻製するためのアイテム類
- 乾燥に使うアイテム類
が必要です。それぞれについて解説していきます。
ビーフジャーキーを作る材料
- 肉…牛肉のモモブロック(バラ肉ブロックでも可)
- 水・醤油・赤ワイン
- 塩・砂糖・好みのスパイス
以上があれば、おいしいビーフジャーキーを作れます。
①の「肉」に関しては、当然必要ですね。モモ肉が脂身が少なく、ジャーキーに向いています。脂身があってもいい方はバラ肉でもOK。
モモ肉のブロックは、AJIのような田舎暮らしではあまり見かけないので、スーパーの精肉の方に頼んで用意してもらっています。
②と③に関しては、味付け用です。詳しい分量は、実際の作成要領の章でお伝えします。
味付けの際に、タマネギやネギなどを入れたこともありましたが、作る回数を重ねるうちに、「あまり重要じゃない」と気づきましたので、現在は入れずに作っています。他の材料でカバーできます。
燻製(スモーク)するためのアイテム類について
- 燻製器
- 熱源
- 燻製材(スモークウッド・スモークチップ)
①の燻製器については、用途や規模に応じて様々なものが発売されています。
私も最初は市販の燻製器を使用していましたが、ビーフジャーキー作りに慣れてきて、一度に大量に作るために、段ボールで自作しました。
②と③の熱源と燻製材に関して
スモークウッドを用いる場合は、バーナーやライターなどで着火すると、そのまま自然に燃焼が進み、煙が発生します。
スモークチップを用いる場合は、ガスコンロや電熱器などが必要になり、火加減も難しいため、初心者の方にはスモークウッドをおススメします。
私は初めての燻製をスモークチップとガスコンロで行い、火加減が分からず見事に発火してひどい目にあいました。
初めてビーフジャーキーを作る方にとって、少しハードルが高いのが「燻製」です。
どうしても煙が発生しますので、場所の確保が必要になります。
屋内の換気扇の下で燻製する方もいるようですが、火災報知器が鳴動したり、室内に臭いが染みつく恐れもありますので、あまりおすすめしません。
焚火やバーべーキューが禁止されていない場所で行うのがベストと言えますね。
ビーフジャーキーを作ってみよう~1次乾燥まで~
ブロック肉のスライスまで
買ってきたブロック肉は、生のままだとうまくスライスできません。
そのため、「冷凍して半解凍」もしくは「半冷凍」します。
肉を切る向きは、繊維に沿って縦に切るか、横に切るかはお好みです。横に切るほうが処理はしやすい(切りやすい)ですが、縦に切ったほうが面積が広くなり、味のしみ込みや食感も良くなります。
ジャーキー用にブロック肉が加工されているわけではないので、どうしても半端な部分や、切りづらい部分も出てきます。特に最後の部分はうまく切れません。
そんな時は、思い切って残った部分を焼いて食べちゃいましょう。美味しいです。
ソミュール液(ピックル液)の作り方
牛モモ肉500gに対しての分量です。
- 醤油・・・100cc
- 砂糖・・・20g
- 赤ワイン・・・200cc
- 塩・・・20g
- 水・・・100cc
これを基本に、自分のお好みのスパイスを入れていきます。
ペッパー類、ハーブ類などが挙げられます。
AJIの場合、ニンニク、胡椒、今回は自宅にあったのでローリエを入れました。ハーブ類は、「マジックソルト」などのオールスパイスを入れるのがお手軽かと思います。その場合は塩分濃度に注してください。
肉の漬け込み~塩抜きまで
大きめのジップロックなどの密封型ビニール袋に、肉とソミュール液を入れ、漬け込みます。AJIの場合は大きめのボウルでやっています。
漬け込む時間は、5時間ほど~24時間。自分の空いた時間に合わせて漬け込みます。
漬け込みが完了したら、塩抜きを行います。漬け込んだ肉を真水にさらします。この際、肉を少し焼いて食べてみて塩加減を確認するといいです。しょっぱかったら塩抜きの時間を長くしましょう。
塩抜きの時間は10~30分と言われていますが、AJIはそこまで気にしていません。
ジャーキーの水分を燻製前に可能な限り抜く
塩抜きした肉は、水でベチャベチャになっています。キッチンペーパーを総動員して水抜きを行います。ペーパーに肉を並べ、上からペーパーを押し当て、それを繰り返して水分を抜いていきます。
その後、1次乾燥を行います。
乾燥の方法は、肉を広げて置いて扇風機を当てる方法や、干し網を使う方法がありますが、燻製後にも干すことを考え、干し網を準備して使用することをおススメします。
この段階では、そこまでカラカラに干す必要はなく、肉の表面が乾いたくらいで十分です。
ビーフジャーキーの燻製。やり方とポイント
上の画像が、AJI自作の燻製器です。段ボールと、100円ショップで購入したBBQ用の網で作った簡単なものです。
この網に肉を並べ、燻製していきます。
燻製材は好みがありますが、サクラやヒッコリー、クルミなど、手に入りやすいもので構わないです。
燻製器の下の部分に、火をつけたスモークウッドを耐熱皿などに入れて設置し、密閉します。理想は、燻製器内の温度が50~70℃くらいになればいいですね。肉を乾燥する作用も発生します。(燻製器用の温度計も発売されています。AJIも欲しいですがまだ持っていませんので温度は感覚です)
AJIの燻製器の場合、手作り感満載の段ボール製で、煙も熱もどんどん逃げていくため、今回は奥の手として、カセットコンロの上に皿を置き、スモークウッドを焚きました。それによって燻製器内部の温度もかなり上昇しました。
燻製する時間は1時間程度でOKです。肉を裏返したりする必要性はあまり感じなかったので、放置でOKです。
火を使用していますので、燻製器のそばからは離れないようにしましょう。また、煙が一度に大量に出ると近所の人が心配したりもしますので、適度に換気して煙を逃がすようにしましょう。
少ない量で、お手軽に燻製を楽しみたいという方には、手ごろなサイズの燻製器も発売されていますので、チェックしてみてください。
ビーフジャーキー作りの最終工程。完全脱水。
いよいよビーフジャーキーの完成も目前です。
1次乾燥で使用した方法で、ジャーキーを完全に乾燥させます。風があり、空気の乾燥している冬場での外干しであれば、1~2日で完全に乾燥したビーフジャーキーが完成します。
厚めに切った肉は中が若干レアな場合もあり、それもまた美味しく食べることができます。
木の皮のように固くなったジャーキーは、口に含んで噛むことで旨味がどんどん出てきて、市販のビーフジャーキーとは比べ物にならないくらい美味しいです。
保存に関しては、冷蔵庫で保管すると、さらに乾燥が進みます。保存期限については、表面にカビが生えたりしていなければ普通に食べられますが、極端な塩漬けや防腐剤を使用しているわけではないため、早めに食べきることをおススメします。
手作りビーフジャーキー、ここに完成。
画像のジャーキーは、水抜き後、風乾燥半日、燻製(50℃程度)1時間、その後風乾燥半日で完成としました。薄く切ったものはカラカラ、厚めのものはしっとりとしたジャーキーに仕上がりました。
味はもちろん最高。噛むごとに旨味が広がって、ビールが止まりません。間違いなく、市販のジャーキーの倍くらいには美味しいです。
燻製職人・服部さんについて
AJIが、ビーフジャーキーのみならず燻製をする際、毎回お世話になっているのが
服部さんについては
instagram「燻製職人@服部」はコチラ
twitter「燻製職人@服部(@peatshop)」はコチラ
となっております。
ホームページでは、なんと365種類もの燻製レシピが無料で公開。さらに、instagramやtwitterでは、タイムラプス動画で簡単に燻製レシピを見ることができちゃいます。
AJIも燻製で不安なことがあり問い合わせた際、メッセージで丁寧に答えてくださいました。燻製商品や燻製アイテムのネット販売も行っていますので、燻製に興味のある方はぜひチェックしてみてください。
ビーフジャーキーを手作りしてみてのまとめ
今日は、趣味としての燻製の第一歩、「自分で作るビーフジャーキー」についてお伝えしました。
それでは本日の記事をまとめます。
- 自分でビーフジャーキーを作ることは可能!!
- 材料は、肉、調味料、ワインくらい
- 燻製するためのアイテムは必要、用意したらこれからずっと燻製できるよ
- 燻製は室内では少し厳しい。場所の確保が必要
- ビーフジャーキーを作る工程は大体3日~7日
- 工程ごとのコツは、失敗してもリカバリーが効くよ
- 自分で作ったジャーキーは、とことん「美味い」
- 燻製職人@服部さんのページがとても参考になる