「ハイパーヨーヨー」。ご存じですか?
今から20年以上前の1990年代後半に、少年たちの間で爆発的に流行り、社会現象まで巻き起こした伝説の遊びです。
私も例にもれず、小学生当時ハイパーヨーヨーの虜になった少年の一人なわけですが、
最近ひょんなことからハイパーヨーヨーに触れる機会があり、ヨーヨーの懐かしさと楽しさに心震えました。そこで今回の記事を書くに至ったわけです。
本日の記事では、第1弾として
- ハイパーヨーヨーとは?
- 20年以上前、ヨーヨー全盛期の話
- 今でもハイパーヨーヨーはあるの?
この辺りを軸にお話ししたいと思います。
主に、1990年代後半に流行った「第1期流行期」と呼ばれる時代についてお話しします。次回以降の回で、現在のハイパーヨーヨー事情や最新情報などもお伝えしていきたいと考えています。
この記事を読んでほしい方
- ハイパーヨーヨー全盛期に遊んでいた現在30歳~36歳くらいの方
- 小学生くらいの子どもと一緒に遊べるアイテムを探している方
- 家の中で気軽に遊べる趣味を探している方
- 自慢できる意外な特技を習得したい方
- 斬新なインテリアをお求めの方
「ハイパーヨーヨー」とはいったい何なのか
「ハイパーヨーヨー」というホビートイの名前を聞いたことがありますか?
記事冒頭でも述べた通り、今から20数年前、子供たちの間で爆発的に流行った「ヨーヨー」です。
単なる昔ながらのヨーヨーではなく、ヨーヨーを回したり、糸を操ってあやとりのようにしたり、さらには糸にヨーヨーを乗せるなど様々な技(トリック)ができる
いわば「超高機能ヨーヨー」です。
ヨーヨーの種類も多岐にわたり、見た目の違いだけでなく、ヨーヨーのタイプによって得意な技があるなど、子供心をわしづかみにするには十分すぎるほどの破壊力を持ってました。
爆発的に売れるオモチャが避けて通れない問題、そう
「模倣品出回りすぎ問題」。
模倣品(劣悪品の場合もある)が安い価格で他のメーカーから発売されることは、社会現象になったオモチャの宿命でもあります。
逆に、模倣品が出回るということは、「社会的に認知された」という証明でもある。
「初代たまごっち」を例にとると、品薄で手に入らないばかりか、数々の模倣品、劣悪品が出回り、世のパパママを非常に困惑させました。
私の記憶ですと、ハイパーヨーヨーは「模倣品」「劣悪品」はたくさん出回ったものの、品薄になっていた記憶はあまりありません。
価格は1,000円程のものや、メイン機種でも2,000程度のものがほとんどでした。
シリーズ後半には5,000円以上する機種も発売され、「さすがにやりすぎ感」を、当時のアジ少年も感じたのを覚えています。
どうしてハイパーヨーヨーが覇権を握ったのかを考える
ハイパーヨーヨーが覇権を握るに至った経緯について考察します。
トリック(技)の多様性と、程よい難易度
まずは、ハイパーヨーヨーの「トリック(技)」についてです。
トリックには、全て名前が付けられており、トリックを習得していくことで上達が分かるようになっていました。
ヨーヨーのトリックには「レベル」が設けられており、レベルの中でも簡単なほうから「10~1」のトリックが決められていました。
「ノーマルレベル」の10からスタートし、1をクリアできたら「スーパーレベル」の10、順番にクリアしていき最終的にはスーパーレベルの次、「ハイパーレベル」の1を目指していくような感じです。
かなりの大盤振る舞い。「トリック認定制度」
上で紹介した「レベル別トリック」。これを認定する制度がありました。
ここにもまた、少年たちの心をわしづかみにして握りつぶすほどの魅力がありました。
簡単に説明すると
- 「ヨーヨー認定店」へ行く(主に町のおもちゃ屋さん)
- 「認定カード(スタンプカード)」をもらう
- お店の人に、トリックを見せる(簡単なほうから順番に)
- 成功するとスタンプが貰え、次の技へ
この繰り返しです。
しかしこれで終わらないのが、ヨーヨーバブルのすごいところです。
なんと、「スーパーレベル」をすべてクリアすると
「特製ゴールドブレイン」という機種が貰えました。あと認定証も。
この機種は、「ハイパーブレイン」という機種の特別バージョンであり、ハイパーブレインは定価で2400円。恐ろしく太っ腹です。数量限定ということもあり、子供スピナーたちは狂ったようにヨーヨーを振り続けたわけです。
※注 ヨーヨーをやる人のことを、「スピナ―(Spiner)」と呼びます。
さらに…「ハイパーレベル」をクリアすると…
「プロ認定証」と、「Pro Spiner」のロゴ入り「ファイヤーボール」という機種が貰えました。(ファイヤーボールは2200円)
プロ認定ですよ?子供たちの目の輝きが目に浮かぶようです。
余談ですが、当時の「コロコロコミック系」のおもちゃは、田舎民には鬼畜仕様でした。アジのように東北に住んでいる場合、大きな大会ですと「直近で仙台」。小学生に行けるはずもありません。
田舎のおもちゃ屋さんでは認定制度をやっておらず、一人寂しく技の精度を磨いていました。
魅力的なヨーヨー多数。タイプ別の種類も豊富
ヨーヨーの種類が多いだけでなく、カラーリングもバリエーション豊富でした。
「ルーピング」と呼ばれる、ヨーヨーを振り回す系の技に特化したタイプ、「スリーピング」と呼ばれるあやとりのような技に特化したタイプ、どちらもこなせるオールラウンドなタイプと、ラインナップが豊富でした。
中でも大人気だったのが「ファイヤーボール」。「中級者~上級者」向けのモデルで、これ1個持っていれば大体のトリックはこなせました。
同じファイヤーボールでも、カラーリングが様々ありましたので、人とかぶりまくることもなく、多くの人が使っていました。
- 程よい難易度のトリックを練習して上達が分かる。さらには認定制度でやる気がアップ
- 認定制度の景品も豪華、プロ認定までしてくれる
- 魅力的なヨーヨーの数々
これらが絶妙にマッチして、爆発的なヒットにつながりました。
ハイパーヨーヨーを全力で懐かしんで笑顔になろう
ここからは、ヨーヨー世代にかなり刺さる内容です。ヨーヨーを知らない方も、肩の力を抜いて気楽に読んでみてください。
写真のヨーヨーが、伝説の名器「ファイヤーボール」。アジ少年が最終的に辿り着いた最後の相棒です。
ヨーヨー変遷は、「ハイパーブレイン」(割れる)⇒「ステルスレイダー」(ベアリング壊れる)⇒「ファイヤーボール」という歴史です。
勘のいい、かつてのスピナーたちは気づいたことでしょう。そうです。
アジは「ダブルループ」ができません。
※「ダブルループ」とは、両手で2個のヨーヨーを回す「ハイパーレベル最終」の技です(画像参照)
「ヨーヨーガチってました勢」を豪語している人は、たいていダブルループくらいは軽くこなします。今でも体が覚えていることでしょう。
私は、同世代の間でヨーヨーの話になると、「ダブルループができないこと」への劣等感から、情けない気持ちになり、今でも少し悲しくなります。軽くトラウマです。
知ってる?マンガ「燃えろ!スピナー」
ヨーヨーマンガと言えば「超速スピナー」が有名ですが、それよりも前に、コロコロコミックで読み切りマンガとして掲載されたのが
「燃えろ!スピナー」です。
先日、実家でたまたまファンブックを見つけ、その中にも掲載されていました。内容がいかにも「コロコロコミック」で、思わず爆笑してしまったので紹介します。
マンガを見ると、当時の雰囲気を思い出すかもしれません。伝説の名シーンもあわせて紹介します。
ストーリーは「あるある」の王道タイプ。ヨーヨーを全く知らない主人公がヨーヨーと出会うところから始まります。
ヨーヨーに興味を持ったところで、お約束の「不良(中学生)に絡まれる」シーン。
そこへ颯爽と現れるのが、「中村名人」。ヨーヨーの世界チャンピオン(実在)です。
私のできない「ダブルループ」的なワザで、不良(中学生)を見事に退散させます。
ここで伝説の名セリフが発動します。
「ごめんよ、ボクのファイヤーボール」。
このセリフはあまりにも有名。
街中で、電車内で、おもむろに呟いてみてください。「ピクッ」と反応した人がいたら、その人は間違いなくスピナーです。
話しかけてみて、ヨーヨー談議に花を咲かせてみてもいいかもしれません。
そこからも王道コロコロコミック的展開は加速し、
ものすごい速さで成長する主人公。
大会直前、何者かに破壊される主人公のヨーヨー。
そしてまた王道の展開。中村名人から「ハイパーブレイン」を託される。
ミニ四駆マンガよろしく、「君なら今日中にマスターできるさ!!」のお約束のセリフを頂戴しましたが、むしろブレインは超使いやすい機種っす、名人。
犯人は意外や意外。意外過ぎてむしろ怪しすぎた、仲良しの学級委員長(クズ)。
結果、中村名人が見事犯人を捕獲。改心させて大会は進む。
もはやしょうがないけど、1週間しか練習してないのに決勝に残っちゃう主人公。
そしていがみ合っていたライバルとも、大会を通じて打ち解け、ハッピーエンド。
いやー、よくできたマンガですね。
ヨーヨーやりたくなりますよね。
余談ですが、ループザループを無限に続けるサドンデスが決勝の種目だったわけです。しかし、ループザループは回数を多くやりすぎるとストリングス(ヒモ)がヨレて途中から回せなくなります。真似しないように。
【まとめ】ハイパーヨーヨー、今でも買える?
結論からいいますと、
ハイパーヨーヨーは、2020年現在も「買えます」。
当時人気だったレイダーなどのモデルは新品で購入することができます。ファイヤーボールなどの懐かしモデルは、新品を個人ショップなどで取り扱っていたりします。
また、youtubeなどで動画も多数公開されていますので、今からヨーヨーを始めたいという方も、必ず楽しめると思います。
2020年現在、ヨーヨーをとりまく環境はかなり変化しているので、以下にまとめます。
ヨーヨーはここ数年で進化を遂げており、トリックの難しさも格段に上がっています。
さらに、ヨーヨーの種類によって「トリックがほぼ限定」されているため、自分のスタイルに合わせたヨーヨーを購入する必要があります。
当時を懐かしんで機種を選ぶのもいいですし、当時のトリックをやるのも楽しいと思います。
さらに、現代のヨーヨーを購入して高難易度のトリックに挑戦するのも面白いでしょう。
最新のヨーヨートリックや、発売されているヨーヨーの種類については次回以降の記事にて詳しく紹介します。お楽しみに!!